現在わたくしが所有している菓子木型は、ほとんどが香川県伝統工芸士の市原吉博氏のものと、もうひとつは相模原市の落雁教室の師匠の作品です。
師匠は元技術者ですから設計図などはお手の物。加えて奥様のご実家が以前和菓子屋さんだったので若い頃から蔵に眠っているたくさんの木型に触れ、魅せられていらしたとのこと。
リタイア後は趣味で始められた落雁の木型と仏像彫りで、プロ並みの彫刻作品を多数発表されており、落雁教室も主宰して「落雁道」を日々邁進中でいらっしゃいます。
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落雁教室に通った時のレッスンで使った講習用木型です。受講希望の申込者がでるたびに師匠自らが彫って試し打ちをして仕上げられます。柄が付いているので初心者でも使いやすいです。
この薔薇の木型は落雁教室修了後に作ってもらいました。師匠はさまざまなデザインを彫られていますが、薔薇は一年中使えるので持っていると重宝します。
2017年の和菓子イベントのために新たにオーダーしたもの。このようなデザインでとお願いして彫ってもらいましたが男の子はやめてカボチャ4個にすればよかったかなーと。
そんな師匠から久しぶりに郵便物が届きました。
中を開けてみるとー。
師匠お手製の「やわらか落雁」試作品です。
美しいーっ!!
師匠は普通の落雁に加えて、「やわらか落雁」なるものの追求にも余念がなく、次々と新しいデザイン、新しい手法を考え出されています。
その中でも今回の「やわらか落雁」は上生菓子用の木型を使われたようで、繊細な色付けと中をかたさの違う二層にする工夫が施されています。
口に含むとほんのりと柚子の香りが広がり、やわらかい食感と口どけがやさしいこと!
師匠のやわらか落雁にはやわらか落雁専用の漆を塗った木の箱もあり、話題はつきませんので、また機会を見つけてアップします。