「睦月、華やぎの心」は、テーマがお花のイメージでスタートです。
★「練り切り・紅白つばき」
新春らしく紅白で練り切りを作りました。
・紅つばき
赤く染めるのは手作りのビーツ色素です!
野菜のビーツを買ってきて、オーブンで焼き、薄くスライスして乾燥器にかけ、最後に強力粉砕機で細かいパウダーに仕上げました。
ほんの耳かき一杯分ぐらいでも十分な発色です。
中にはダークレッドにまで染まった人も。
花びらの中にくぼみを作るのはかなり神経を使います。
くぼみと絞りが上手く出来たら、とても素敵なつばきになりました。
中央の蕊は、しんびき粉でふんわり感を出しています。
・白つばき
5弁の花びらを作ります。
この一つ一つの花びらに白餡が入っているように工夫しました。
アクセサリーなどでもよく見かけるカメリアタイプの造形。花びらの先端は少し薄い感じを出して。
こちらの蕊にはケシの実を使いました。
紅と白のつばきを並べるととても華やかで新春らしい雰囲気が出せたと思います。
★「最中」
柚子、梅、抹茶と3種類の最中を作りました。
最中の皮がふにゃふにゃにならないようにするためには、中に入れる固いあんこ「ねき餡」の固さを調節しなければなりません。
「ねき餡」は砂糖をあんこと同量加えたり、寒天で固さを調節したりとお店によってもいろいろなようですが、今回当サロンではあえて寒天を使用しない方法を選びました。
しかし、砂糖:生餡=1:1 だととても甘い。
たしかに中餡が結晶化してしまっているような最中も時々見かけます。
ではどうするか?
いろいろ試してみたのが、非還元性糖質「トレハロース」です。
「トレハロース」は自然界の多くの動植物や微生物中に存在するものですが、人工的に作られるようになってから今では多くの食品、化粧品、医薬品などに利用されています。
「トレハロース」の保水性が高く、甘さが砂糖の40%ほどという性質を利用して、
砂糖:生餡=1:1でつくる「ねき餡」に混ぜてみました。
その結果、甘さ控えめ、でも固くなく柔らかめのあんこで、翌日以降も最中の皮が湿ってこないという、なかなか美味しい最中を作り上げることができました!
★「お華の落雁」
昨年から落雁作りに「寒梅粉」ではなく「葛」を利用しています。
「寒梅粉」よりも「葛」の方が粒子が細かいため、口当たりがなめらかで口どけもよいということを発見したためです!
しかし葛はお値段も高いですから、新春の落雁だけに限定するかもしれませんが、葛の落雁は参加者の皆さまにも大変好評でした。
当ラボでは、着色をした落雁を作ることはほとんどなく、天然の果物パウダーを手作りしたものを使っています。
着色もフレーバーも自然な色合い、風味を大切にしたいからです。
今回のフレーバーは5種類。
ストロベリー(あまおう)、りんご(星の金貨&紅玉)、柿(なくなったあとは柚子)、よもぎ、ミルクコーヒーの5種類としました。
柿パウダーだけが残念なことにあまり香りが立たず着色だけとなりましたが、いちごやりんご(や柚子)のパウダーからはとてもしっかりと、しかし同時に上品な香りが出てくれたと思います。
よもぎの落雁も珍しく、ほんのりとした春の香りを運んでくれました。
★じっくりラボ「ねき餡・きんとん餡」
「最中」「むらさめ」「干し柿」の3種類です。
今回のじっくりラボでは、固く仕上げるあんこ、「ねき餡」と「きんとん餡」にフォーカスしました。
「むらさめ」は、むらさめ種に「きんとん餡」を広げてロールケーキのように巻いていきます。
粒餡を使ったむらさめ種にも、こし白餡を使った「きんとん餡」にもドライラズベリーを加えてみました。
なぜ、ラズベリーを加えようと思ったのか。
ー餡子の甘さにほんの少しの酸味がよく合うからです。
特にラズベリーの甘さと酸っぱさ、それにプチプチとした食感は絶妙なバランスでマッチしてくれることを発見いたしました。
「干し柿」にクリームチーズが合うことはワイン通の人などはよく知っておられます。
今回は和菓子の「干し柿」ですから、クリームチーズをねき餡と混ぜて、「クリームチーズねき餡」といたしました。
美味しさはもう皆さまの周知の通りです!
新潟の親戚から分けてもらった干し柿を使って、とても美味なる和菓子に仕上げることができました。
毎回、なんらかの新しい発見、新しい美味しさを見いだすことができており、参加者の皆さまと喜びを分かち合っております。
今月も楽しい和菓子作り、ご参加ありがとうございました!!
◆1月のサロン第1日目です。
初日のためビーツ色素をたっぷり使ってしまったグループです。ダークレッドのつばきができました。個人的にはこれぐらいビビッドな色合いのつばき好きです!
◆サロン2日目。5名のご参加でした。お茶を習っている方、お友達同士お二人でいつも来てくださる方、時々でも熱心に来てくださる方、受験生のお子さんがいるのに来てくださる方。皆さま初顔合わせでも和菓子がお好きな方ばかり、話もはずみます。しかし集合写真撮り忘れました。
◆3回目のサロンはお二人。どちらも久し振りに参加してくださいました。ご自身も料理の先生をしていらっしゃる栄養士の方、アジアに向けての食品ビジネスを計画している方。お忙しい合間を縫ってのご参加ありがとうございます。
◆4回目は土曜日午前中のサロンです。
毎月サロンで作ったものをご自宅で何回も手作りしてくださる方には感謝感謝です!パン教室の先生とそのご友人もお忙しいのにいつもありがとうございます。
◆サロン5回目は3人ご参加でした。
お母様がお茶の先生でご自身も毎月助手をなさっている方と、国際交流ラウンジで海外の人との接点も多いおふたりと。皆さま区内の比較的近いエリアから来てくださいました。
◆6回目のサロンは初めて参加される方が2名いらっしゃいました。
毎月来てくださっているベテランのお二人と新しく参加してくださったお二人と。和気藹々と楽しい和菓子作りができました。
◆サロン7回目はじっくりラボの日でした。
5名さまの参加予定でしたが、体調を崩された方が1名、スタンダードのサロンに振り替えられた方が1名、結局常連さん3名でのじっくりラボとなりました。
◆8回目のサロン、先月に引き続き、今月も最終日は「英語で和菓子」でした。
地区センターイベントもあり、連日のサロン準備にくたびれてしまい、ほとんど日本語による普通のサロンとなりました。それでも英語のレシピだけはきちんと作成いたしました!