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2019年5月のサロン報告

風薫る5月、令和になって初めてのサロンでしたが、無事に全日程が終了いたしました。

 

今月も全7回、25名の皆さまと和菓子作りを楽しむことができました。

ご参加くださいました皆さま、ありがとうございました!

 

□「ういろう・かきつばた」

うすく伸ばしたういろう生地と黄身餡という組み合わせは、涼しげでとても美しいフォルムのお菓子ですが、作るのはとても大変。

特に薄く伸ばす工程で四苦八苦する人が多かったです。

 

一気に伸ばさず、全方位的に少しずつ伸ばしながら厚みを揃えるというのは、慣れた人でもかなり難しい作業、しかし皆さま精力的に取り組んでくださいました。

 

着色は十人十色、少しピンク系の人、少し青系の人、と色とりどりのかきつばたが咲きました!

 

 

□「ヨモギ麩饅頭」

麩饅頭を作るときは、生麩から作る、グルテン粉から作る、強力粉からグルテンを引き出して作るなど、いろいろな作り方があるようです。

サロンではグルテン粉を使いました。さらさらのように見えるグルテン粉ですが、それでも手捏ねはなかなか力が要りますので、今回はパン捏ね機を使い、その日の参加者全員の生地を一気に作ることに。

 

包餡のあとは「蒸す」かあるいは「茹でる」か。

サロンでは最初「蒸す」を採用しておりました。

 

なぜなら「茹でる」とき、皆さんの包餡が完全でないと餡子が出てきてしまいます。

「蒸す」ほうが簡単です。

しかし実際はどちらが美味しいのでしょうか?

 

ご近所の人にお願いして実験してみました。

結果は、3人とも「茹でる」ほうが良いと!

口当たり、プリプリ感、つるりん感、いずれも「茹でる」に軍配が上がりました。

 

今月のサロンの途中でしたが、以後「蒸す」から「茹でる」に切り替えました。

 

 

□「夏みかん落雁」

はんなり和菓子サロンでは、落雁作りの際、ほとんどはフレーバーをつけます。

もちろん生の果物からジャムやピュレ、乾燥させたパウダーなど、すべては手作りです。

今回も夏みかんから固く水分を飛ばしたジャムを作り、また乾燥ピールをパウダーにしたものを一緒に粉糖と混ぜ合わせて生地を作りました。

 

そしてサロン恒例、「しとり蜜に何かを使う」。

今回は、市販の「瀬戸内レモン味クリームチーズ」を使いました。

使う量はほんの少しだけですが、香り、風味を重視して「夏みかんと合う」を目指して見つけ出した食材です!

 

新調したいくつかの木型を使って楽しく落雁を打つことができました。

 

 

◇じっくりラボ「サクランボういろう」「ちまき」「かきつばた」

 

今月のじっくりラボは「ういろう生地」です。

3種類のういろうを作りました。

「伸ばし生地」「包み生地」「ちまき」です。

 

スタンダードなサロンでも取り上げた伸ばし生地の「かきつばた」は厚みが出来上がりの良し悪しを決めてしまいます。

薄く伸ばしすぎた人は「見た目がくらげだわ」という感想も!

また白と紫のグラデーションの出し方も麺棒の使い方しだいです。

 

「サクランボういろう」は本物のサクランボをういろう生地と白あんで包んでいます。

本物のサクランボが中に入っていることに驚いている人もいました!

 

端午の節句でおなじみのちまきは、包むのも楽し、蒸しあがりを待つのも楽し、食べて楽しの三拍子揃った美味しいお菓子でした。