2月のサロンも全日程無事に終了いたしました。6回のサロンにご参加くださいました計20名の皆さま、ありがとうございました!
全レシピがオリジナルという無謀な挑戦でしたが、なんとか無事に終えることができてほっとしています。
■「ハート素甘」
素甘は材料的には外郎と同じですが、「砂糖をいつ加えるか」という違いが大きな特徴です。
・素甘・・・砂糖は粉が蒸しあがってから混ぜ込む。
・外郎・・・砂糖は粉類と混ぜてから蒸す。
「いつ加えるか」の違いだけでそんなに変わらないでしょ?と思われるかもしれませんが、実はこれが大きな間違い。蒸した後で砂糖を加える「素甘」は、蒸した後の作業がかなりの力仕事なのです!
また熱い間の混ぜ方、こね方、練り方が足りないと、どういうわけか生地が「イクラ状態」になってしまいます。
実はサロン全6回の中でも3名の方がこの「イクラ状態」に陥ってしまい、その修正にまたまた力一杯の作業が必要となりました。
普段、一人で作る時は結構力任せに混ぜており、幸い失敗せずに済んでいましたが、皆さんと作る時は力の弱い人もいれば力の入れ具合が甘い人もいる。どの工程で、どんな具合だと失敗してしまうのかがよく検証できた2月です。
■「あんこフロランタン」
美味しいことは何度も実証済み。
これに新たに「モルトパフ」や「ナッツ類(を細かく砕いて)」をオプションで混ぜることを皆さんに提案。トッピングとともに好きなように使ってもらいました。すなわちお味の方は各人各様任せでだったわけで。
しかし、たとえば
・「モルトパフ」を入れるのと入れないのとではどちらがより美味しいか?
・「ナッツ類」を入れるのと入れないのとでは、またはどのナッツを入れるのがより美味しいか?
・「バター」は入れるのと入れないのとではどちらがより美味しいか?
などの検証はしないままに終わってしまいました。もちろんトッピングというものは各人のお好みで合わせれば済むことなのですが、一番美味しいパターンを見つけておきたいとも願っています。
■「あんこレース」
とにかくこれには苦労いたしました!今までの成功は全て「翌日モールドから剥がす」という段取りだったわけですが、サロンではわずか2時間後に持ち帰ってもらわなければならず、そのために野菜乾燥器を使用いたしました。
そのため野菜乾燥器の使い方はかなりな行き当たりばったりです。
・70度で20分〜30分乾燥させてみるか
・55度で1時間乾燥させてみるか
・35度で2時間乾燥させてみるか
この3パターンで実験しましたので、他のパターンでもっと最適の時間と温度があったかもしれず、持ち越し課題といたしました。
さらには電子レンジでチンする時間も30秒でよいのか30秒を2回かけるのがよいのか、どうも30秒2回の人の方が成功率は高かったみたいです。(成功とはパリパリにならずにしんなりとしたレースに仕上がっているかどうかです。)
これも、自然乾燥させている時には問題とならなかった点であり、自然乾燥と野菜乾燥器との勝負も持ち越し課題とさせていただきます。
大勢で同じものを作る時は仕上がりに各人の差が出てしまいますので、各人の技術的な要素以外に「この差はどこから出てくるのか」を考えるよい機会となりました。