秋が深まるといつもいただくのが、柚子です。
柚子の木を持っている人は案外多くて、あちこちからカゴいっぱいの柚子をいただける幸せを毎年かみしめています。
柚子は古来より日本になじみのある果物であり、柚子を使った和菓子は日本全国たくさんありますが、なんといっても香り成分の「リモネン」や「ピネン」さらには皮部分に多い「ユズノン」が癒し効果となってわたくしたちをリラックスさせてくれるのです。
果皮を削ったり果汁をしぼったりして、香りと風味を楽しめる和菓子、嫌いな人はほとんどいないのではないでしょうか?
「柚餅子(ゆべし)」「柚子琥珀糖」「柚子入り黒糖羊羹」「柚子ジャム」などなど、毎年いただき物の柚子を使ってせっせせっせと柚子のお菓子を作っていますが、ここ最近作ったのは「柚子まんじゅう」です。
柚子餡を作り、薯蕷の生地で包む。
ただこれだけなのですが、もらってくださる人の顔を思い浮かべながら作るまんじゅうは、蒸し器の湯気からもささやかな温かい幸せが湧き上がってくるようです。